薬王堂気まぐれ通信使№818   2020-12-20
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

世の中、コロナ騒ぎで大事です。
第3波が広島にも押し寄せています。
私は人込みを避けて倉橋島南端に行ってみました。
今日は風もなく天気のいい一日でした。


昔は道が整備されていなかったので鹿島までは相当の時間がかかりました。
呉までの高速道路が整備され新しく音戸大橋が架かり倉橋町までは隧道などが整備され随分早く行けるようになりました。
この辺りの海は広々として遠くに四国の山々が見渡せます。
ウバメガシの茂る岩場に登ってみました。


これから行こうとする鹿島の大橋も見ることができます。
ネムノキ・シャシャンボなどの樹木が目につきます。
尾立に入ると海岸に接する道端にキダチアロエが花を咲かせていました。


目についた植物を載せてみましょう。
トウワタ
クコ (※ 9個かと思いましたが14個のがありました)
ネズミモチ
トベラ ()
シロバナセンダングサ
コシロノセンダングサ
ハマナデシコ
イタドリ
ツワブキ
テリハノイバラ
カワラヨモギ
セトノジギク
コマツヨイグサ
クズ (葛根)
マサキ
アキニレ
ハゼノキ
オオオナモミ
ツルナ
サルトリイバラ
ボタンボウフウ
カンコノキ
などなど・・・


正面遠く四国の石鎚山


海岸には私だけしかいませんでした。
カメノテのある岩場を恐る恐る伝いながら次の砂浜まで行ってみます。
初めて見るものがありました。


初めて見るもの!


これは地衣類だろうと思いましたが名前はわかりませんでした。
帰宅してネットで調べて見ましたらハマカラタチゴケという珍しい地衣類だとのこと・・
公害に弱く人気のない海岸の岩肌にひっそりと息づく菌類と藻類の共生体であるとのことでした。
県によってはレッドデータブックに指定されているハマカラタチゴケです。

一つ気になった植物にクサスギカズラがありました。


クサスギカズラ


薬学で習ったのはユリ科(Liliaceae)の植物でしたがAPG分類ではキジカクシ科(Asparagaceae)となっています。
前述のキダチアロエもユリ科と思っていましたがAPGではススキノキ科となっています。
クサスギカズラは漢方生薬名を天門冬として咳止めや滋養の目的で用いています。
茎は左ねじ巻きで他の植物に巻き付いて大きくなりますが絡みつつきやすいように刺があります。
茎をたどって根を掘ってみました。
紡錘状の肥大した貯蔵根がたくさんありました。


鹿島大橋から

倉橋島の南端に家老渡という場所があります。
江戸時代、参勤交代のために瀬戸内海を航行する一行が汐待ち・風待ちに宿を取った場所と言われています。
ここには遊郭もあって宿泊客を歓迎したとか・・朝鮮通信使の一行もここを利用したそうです。
そう言えばこの近辺の漁村では三味線を習うのが若い女子の嗜みだったと聞いたことがあります。
鹿老渡で仕事を得ていたのかもしれません。
鹿島の段々畑のある南端まで行ってみました。
浜辺にヒジキを干しています。
ハスノハカズラオオバグミ(マルバグミ)がありました。
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